労働者の反原発闘争勝利 !!

 な〜んて,かなり大げさですが,わたしは原発関連の仕事を拒否しました。
 わたしは,ふだん民生用の家電製品の開発試験をしています。大企業の派遣社員として働いています。
 先日,他の事業所から原発関連の部品の耐熱試験をするようにわたしが勤める事業所に依頼があり,わたしが運転している設備で行われそうになりました。わたしは,「そんな仕事は絶対にしない。わたしは原発は反対だ!!」とはっきり派遣元の上司・派遣先の社員に宣言しました。
 派遣先ではひと悶着あったようですが,結局波風を立てたくないという大企業のサラリーマン根性を丸出しにして,「この設備はその試験条件には適合しない」というタテマエで断ることになったようです。

 ということで,あまり大騒ぎにもならず,なんだか拍子抜けですが,派遣先の管理職には反原発の人間がいることを知らしめることが出来て,一定の成果があったのではと思っています。

 自分の雇用を守るために,どこまでも「賃金奴隷」を続ける必要がないことを今回の件は物語っています。もちろん,会社の体質にも寄るでしょうが,労働者一人ひとりが,とにかく自分の主張をはっきりぶつけて,信じることをやっていくことが,世の中を変える(=金利という不労所得を許さず,労働が重んじられ,みんなが平和で健康に暮らしていける世の中にすること)ことにつながっていくのだと思います。

 日本の労働者・庶民のみなさん,ともにがんばりましょう!!

現代の銀行業は詐欺

『「原発がどんなものか知ってほしい」の嘘』の嘘

 原発がどんなものか知ってほしいは有名なページですが,驚いたことにわたしが勤める会社では,このページが見られないように細工してありました。
 で,「原発がどんなものか知ってほしい」で検索してヒットしたページがごまんとあるので,見てみると,「原発がどんなものか知ってほしい」を誹謗・中傷するページな訳で,こういうページは自由に見られるようになっているわけですわ,うちのクソ会社では(笑)
 で,彼らの主張が正しいか検証してみました。一つだけ。専門用語がいっぱいあってメンドクサイ,メンドクサイ。だから,ひとつだけ。役人はこうやって庶民を煙に巻くわけですね。

「原発がどんなものか知ってほしい」の嘘のページが主張するところ

★「科技庁の役人が原発に関与」は嘘。
★「運転管理専門官は運転開始許可」は嘘。

私が調べてわかったこと
☆「運転管理専門官」(運専官)は,科技庁と通産省(いずれも当時)のどちらにもいた。科技庁の運転管理専門官は,実験炉などの研究分野の原子力施設を,通産省の運転管理専門官は,普通の東電とかの営業用の原発を担当していた。
「原子力施設等に対する安全規制の実施状況」の写真「図2−10 実用発電用原子炉施設の運転管理専門官」がある(笑)
引用


また,同じページで「通商産業省運転管理の監督体制の強化のため、実用発電用原子炉施設に運転管理専門官を派遣している。」とはっきり書いてある。

 「原発がどんなものか知ってほしい」の嘘のページでは,
科技庁の役人=運転管理専門官=運転(開始)許可を出す権限がない人
という嘘のロジックを立て,その上で,「原発がどんなものか知ってほしい」は嘘をついている主張しているわけです。自分の論拠が嘘なのですから,正しいことを言っている人のことまで嘘を言っているように感じるわけですね。
 性根が捻じ曲がっているとはこういう人のことを言うのでしょう。
 実態は,下を読んでもらえればわかりますが,先にまとめると,
 (科技庁の)運転管理専門官が,平井憲夫さんの講演で(科技庁と通産省の)運転管理専門官のデタラメぶりを告発した。その中で,「運転許可」を出したと言っているのです。「運転開始許可」とは言ってませんね(笑)

該当する原発がどんなものか知ってほしいの記述。注意してほしいのは,性根捻じ曲がり氏の批判の論拠として前後の話も「運転管理専門官」が関係している話のように誘導していることです。

 検査官が溶接なら溶接を、「そうではない。よく見ていなさい。このようにするんだ」と自分でやって見せる技量がないと本当の検査にはなりません。そういう技量の無い検査官にまともな検査が出来るわけがないのです。メーカーや施主の説明を聞き、書類さえ整っていれば合格とする、これが今の官庁検査の実態です。

 原発の事故があまりにもひんぱんに起き出したころに、運転管理専門官を各原発に置くことが閣議で決まりました。原発の新設や定検(定期検査)のあとの運転の許可を出す役人です。私もその役人が素人だとは知っていましたが、ここまでひどいとは知らなかったです。

 というのは、水戸で講演をしていた時、会場から「実は恥ずかしいんですが、まるっきり素人です」と、科技庁(科学技術庁)の者だとはっきり名乗って発言した人がいました。その人は「自分たちの職場の職員は、被曝するから絶対に現場に出さなかった。折から行政改革農水省の役人が余っているというので、昨日まで養蚕の指導をしていた人やハマチ養殖の指導をしていた人を、次の日には専門検査官として赴任させた。そういう何にも知らない人が原発の専門検査官として運転許可を出した。美浜原発にいた専門官は三か月前までは、お米の検査をしていた人だった」と、その人たちの実名を挙げて話してくれました。このようにまったくの素人が出す原発の運転許可を信用できますか。

 東京電力福島原発で、緊急炉心冷却装置(ECCS)が作動した大事故が起きたとき、読売新聞が「現地専門官カヤの外」と報道していましたが、その人は、自分の担当している原発で大事故が起きたことを、次の日の新聞で知ったのです。なぜ、専門官が何も知らなかったのか。それは、電力会社の人は専門官がまったくの素人であることを知っていますから、火事場のような騒ぎの中で、子どもに教えるように、いちいち説明する時間がなかったので、その人を現場にも入れないで放って置いたのです。だから何も知らなかったのです。

 そんないい加減な人の下に原子力検査協会の人がいます。この人がどんな人かというと、この協会は通産省を定年退職した人の天下り先ですから、全然畑違いの人です。この人が原発の工事のあらゆる検査の権限を持っていて、この人の0Kが出ないと仕事が進まないのですが、検査のことはなにも知りません。ですから、検査と言ってもただ見に行くだけです。けれども大変な権限を持っています。この協会の下に電力会社があり、その下に原子炉メーカーの日立・東芝・三菱の三社があります。私は日立にいましたが、このメーカーの下に工事会社があるんです。つまり、メーカーから上も素人、その下の工事会社もほとんど素人ということになります。だから、原発の事故のことも電力会社ではなく、メー力−でないと、詳しいことは分からないのです。

結論
★『「科技庁の役人が原発に関与」は嘘。』は嘘。科技庁の役人が原発に関与したとは,原発がどんなものか知ってほしいには一言も書いてない。
★『「運転管理専門官は運転開始許可」は嘘。』は嘘。原発がどんなものか知ってほしいには,開始という言葉はどこにもない。「運転許可」を出すのは,運転管理専門官の仕事として当然。

うちの会社も腐っているが,インターネット上にも腐った人間がごまんと徘徊しているようで,みなさん嘘にだまされないよう気をつけましょう。

現代の銀行業は詐欺

アレン・ネルソン講演要約

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
(2008年2月10日(日) 愛知民主会館 14:00〜17:00)

 広島・長崎の原爆資料館を訪れた。史上最大のアメリカのテロリズムであった。
 日本政府をいのままに動かすために駐日米軍がある。あなたたちは被占領国の民である。日本政府は傀儡政権である。
★ 日本国民の抗議先は日本政府ではなく米政府である ★

 ベトナムのジャングルにいるときは家に帰りたかったが,実際に帰国したときは「ジャングルで死んだほうが良かった」と思った。毎晩見る夢は,女・子供を虐殺したシーンであった。異様な振る舞いをする自分を見て,母親から「家から出て行ってくれ」と言われてホームレスになった。そのときに飼った猫は「戦争はどうだった?」と自分に聞かないのでとても救われたし,それゆえにかわいかった。
 今,米国ではショッピング・センターの前で「金を恵んでください」という光景はざらである。日本の貧しい地域よりもはるかに貧困があふれている地域が米国にはある。
 自分は,これ以上ニューヨーク貧民街の貧乏生活には耐えられないという気持ちで1965年に海兵隊に入隊した。
★ 米国の豊かさとは戦争のために使われるためにある ★
 アフガニスタンイラクで戦う米兵は,他に就職先がなかったので入隊しただけだ。戦場で殺し合いをするのは貧乏人同士だ。

海兵隊の生活
・黙れ
・考えるな
・おまえたちは命令に従うだけでよい
・朝早く,何マイルもランニングをする
・授業…武器の取り扱い,素手で相手を殺す方法
海兵隊で「平和維持軍」の「ヘ」の字も学んだことはない。すべて殺しの方法だ。
・上官:「おまえ達は何をしたいか?」兵士:「KILL」上官:「声が小さい!!」兵士:「KILL!!!!」上官:「もっとはっきり!!」兵士:「KILL!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・沖縄のキャンプ・ハンセンで訓練を受けた。基地周辺で犯罪行為が起こるのは必然である。なぜなら,基地内では殺しの訓練をしているのだから。基地外で犯罪が行われたとき,指令官は日本のマスコミに形ばかりの謝罪をするが,本心はこうだろう「兵士たちは殺しの訓練の成果が出てきたようだ,よしよし」
ベトナムの戦場で:戦闘が終わった後,死体の数の確認の作業を行う。バラバラ死体は頭だけ,手だけ…ときちんと集めないといけない。ジャングルで死んだ死体を見つけるのはコツがある。一つは,はえが無数にたかる場所をみつけること。もうひとつは,腐乱臭だ。この強烈なにおいは一生忘れることが出来ない。
・射撃訓練の人型の的はどこを狙うか?股間(急所)である。弾は大抵狙ったところの上方にずれるので,これで胴体のどこかには当たる。心臓は狙わない。打たれた人間は何時間も苦しみもがいてから死んでいく。これが戦争だ。

 なぜ,戦争で殺し合いが出来るのか?
 広島に原爆を落とした兵士たちは人間の頭の上に爆弾を落としたという意識はない。
Jap = Rat = 人間でない
 現在のイラクでも同様である。イラクでは米兵たちはイラク人を「砂漠のサル」と呼んでいる。

 自分は長く PTSD に苦しんできたが,自分の意思でベトナムの人たちを殺したことを認めたときはじめて PTSD から開放され悪夢を見なくなった。PTSD の間,「殺したのは自分ではない。命令されて殺しただけだ」と考えていた。
 現在の日本の保守政治家・右翼論壇人は,PTSD にかかっている。だから,南京虐殺がなかったとか,沖縄での自決の強制はなかったなどという。事実を認めることができないのだ。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

赤字部分強烈でしょ。映画なんかだと,戦争で殺し合いをしても死体はほったらかしですが,実際は死体の数を数えるんですねぇ。わたしは,よくアホウヨから「平和ボケ」と意味のわからない批判を受けますが,威勢のいいアホウヨのみなさんに問いたい。
一生忘れられない腐乱臭を強烈に発する死体を死体置き場まで担いで持ってくる覚悟は出来ていますか?

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

まとめた人間の感想
 わたしが最も重要と感じたのは,戦争で平気で人殺しができる理由です。つまり,差別こそ「人を殺してはいけない」という最も基本的な倫理観を打ち壊すことが出来るものと気付かされた事です。
 戦争が起こる理由(支配者側の都合)は,「金儲け」の一語に尽きることが最近ようやくわかってきましたが,実際に戦場で戦う兵士たちの気持ちはいままであまり意識していなかったので,勉強になりました。
 「嫌韓・嫌中」と10年位前からよく言われるようになりましたが,その理由がようやくわかりました。差別こそ庶民を戦争で人殺しをさせる最良の手段だったんですね。

 それから,アメリカ大統領選挙の候補者に幻想を抱いているのは少しガッカリしました。昔から,民主党共和党とアレコレ大統領は変わっているけれど何か本質的に変わったのか?「もう,『夢』を見るのは止めよう。共和党民主党も金持ちのための政党である」と言って欲しかった。

動画「アメイジング・グレイス」
http://jp.youtube.com/watch?v=07TFpGhoRfA
アレン・ネルソンが会場で歌った曲です。

第二次世界大戦前夜の労働運動(3)

全員が「正規社員」になれた結果…

 組合運動の羽根をもがれた労働者は、内務省と厚生省に監視されながら、従業者移動防止法によって、企業・工場にしばりつけられる身となった。関東軍と手を給んだ住友最高幹部の企画院次長・小畑忠良が、大日本産業報国会の理事長に就いていたのだから、文字通り、軍需産業への国家総動員が成し遂げられた。もはや軍国主義者たちは、無制限に労働者から搾取できるようになった。国家も戦争体制を完成して、翌一九四一年末には、労働組合とは似てもつかぬこの報国運動に五五〇万の労働者が組織され、その年には、東條英機内開が発足して、十二月八日に真珠湾攻撃に突入したのである。資本家代表の金光は大政翼賛会の調査会長、翼賛政治会の政務調査会長大日本政治会の総務会長をつとめあげた。

ちなみに,「真珠湾攻撃に突入した」とは,「日本と米国が戦争を始めた」という意味です。この太平洋戦争(とその前の日中戦争)で,
日本の軍隊はアジアの人たちを約2000万人殺しました。
日本人は,軍人と民間人合わせて約350万人死にました。そのうち民間人は135万人でした。

現代の銀行業は詐欺

第二次世界大戦前夜の労働運動(2)

 日中戦争に突入すると、戦争協力のために労働者を大量に動員しなければならない。しかし国家総動員体制を実現するには、ますます増えるストライキや争議を押さえこまなければならない。それには争議を起こす労働組合を消滅させるのが一番である。愛知県警察部が考えついたと言われるが、労働争議の防止策として、経営者と労働者の代表が工場懇談会を設けるように提唱したのだ。お国のためにつくすので、それを「産業報国会」と称し、労働組合にとって代る組織を生み出した。しかもそこに、労働者の差別待遇をなくす左翼思想を盛りこんだ。みな職員だというのだから、これは大変にすぐれた社会システムのごとく、輝いて見えた。もしこれが、戦争のためでなければ。
 職工にも、安定したなりわいが保証されるのだから大半の労働者は歓迎し、経営者としても、景気さえよければ順調に工場が操業できる。こうして一九三八年には内務省の指導のもとに、たちまち全国の事業所一万ケ所に産業報国会がどっと誕生し、一九四〇年には一〇万事業所を超え参加者が四八〇万人に達した。それに対して一九三六年に九七三あった労働組合のうち、残ったのは五%の四九組合だけで、組合員が一万人を切ったのである。

うげげ。これは大変。なんだか今の動きも…
支配者側の甘言には注意しましょう。

現代の銀行業は詐欺

第二次世界大戦前夜の労働運動(1)

広瀬隆著「持丸長者〜国家狂乱編」より
この本,すごいです。無茶苦茶詳しく書かれて(広瀬さんはほんのエッセンスだと言ってますが),分厚い本ですが,万難を排して読まれることをお勧めします。
幕末維新編の続編ですので,幕末維新編からどうぞ。
この中で,労働運動に関しての極めて興味深い記述をご案内します。

 ここまで軍部と政治家に話をしぼって述べてきたが、そのとき国民は、とりわけ貧しい労働者と農民はどのような状態にあったのか。二・二六事件一九三六年に労働組合員は四二万人を超えて、戦前の最高を記録していた。ストライキの件数はほぼ五〇〇件で、参加者は二万六七七二人であった。農村では、小作人組合員がほぼ二三万人で、小作争議が五七六九件という異常な件数に運した。翌一九三七年には、ストライキ参加者が五万三四二九人と二倍に増え、労働争議の参加者は二〇万人を突破した。貧しい労働者の運動がピークに達し、組合員が最高を記録したとは、このあと減少したということである。なぜ減少したか。
 それまでの景気の上昇は、決して労働者の暮らしを向上させてはいなかった。国内には天地の開きほど貧富の差があり、さらに労働者のあいだでも差別があった。原因は、明治時代に入って工場労働が始まりながら、ほとんどの工場にあった職制の大きな差別であった。江戸時代からの徒弟制度における丁稚奉公や職人気質がその底流にあり、親方に従う勤勉な労働者、という日本人の従順さが経営者によって巧みに利用され、ほとんど近代化されていなかったからである。職工・女工は日給で不安な日々を送る労働者であるのに対して、ひと握りの職員は月給労働者であり、その給与や待遇には格段の違いがあった。現代に見る、パートと正社員の差別待遇と同じである。政府は、この身分格差を利用する一石二鳥の方法を考えついた。だがそれを実行するには、もうひとつ大事件を仕組む必要があった。

 今の日本では,ストライキなどほとんど起きませんが(全駐労などの例はある),治安維持法下・日中戦争開戦時の1937年にこんなにストライキが頻発していたとはびっくりです。
 さらに,戦前の工場労働者が,こんなに分断支配されていたのも知りませんでした。今の正規労働者・非正規労働者(派遣・請負)混在職場にそっくりです。バブル崩壊以降,日本は戦前の状況に似てきているようです。

現代の銀行業は詐欺

訃報 高岩さん逝去

わたしが紹介している「戦争案内」の著者高岩仁さんがお亡くなりになりました。
謹んで哀悼の意を表明します。

転載の転載

平和を愛するみなさんへ

 悲しいお知らせです。

 ガンと闘い、反戦平和を訴え続けてこられた高岩仁(たかいわ じん)さん(映画監督、映像文化協会代表、72歳。福岡市出身)が、1月29日午後0時46分、肝細胞がんのため横浜市青葉区の病院でなくなられました。

 「教えられなかった戦争編」シリーズで歴史を掘り起こし、日本国が何のために戦争を始め、何を犯してきたか、史実、証言、映像を通じて私たちに多くのことを教えてくれました。高岩さんの映像・講演、「沖縄カレンダー」などを通して軍事力・戦争では真の平和はつくれない。非武装・不戦こそ平和への大道であることを学びと取った人は沢山いるとおもいます。

 98年の「教えられなかった戦争・沖縄編」が同年度のキネマ旬報ベストテンで文化映画の1位に選ばれたことは。その証左だと確信します。



 「お別れの会」などの日程は次の通りです。

★日時:2月4日(月)午前11時から

★場所:横浜市北部斎場

    住所:横浜市緑区長津田町5125の1

    TEL 045−921−5700

    FAX 045−921−5775

現代の銀行業は詐欺